私が、jazzが好きなのは、jazzが"即興の演奏を許してくれる音楽"だから、だと思っています。
jazzと他の音楽との違いをはっきりと解ってはいないのですが、jazzに惹かれる大きな理由の一つが、jazzの 即興性にあると感じています。
楽譜の通りに演奏できたら、さぞ楽しいだろうし、演奏できることには憧れます。
ただ、私には、どうしても合わない。(そもそも、楽譜の通りには演奏できない)
アートとしての音楽には、大きな価値があると思います。私などが触っては、ならないと思います。
でも、完璧とされる音楽の作品を聞いていても、何故か、自分の音を入れてみたくなります。
作った人からしたら、とんでもない失礼だと思います。
それでもやっぱり、私は、自分の音を乗せたいのです。
jazzは、それを、許してくれます。と言うか、それが当たり前、それを楽しむ音楽だと思っています。
面白い!
これが、jazzがやめられない最大の理由です。
即興で演奏するとは言っても、ベースになる音楽は、先にあって、そこに乗って自由にメロディー を付けるという作業になるのですが、これは、曲の一部分を“自分が感じる音“に置き換えることと、言えるかもしれません。
このことを、作曲と言うことはできないかもしれませんが、自分の音で、曲の一部分を作ることではあると思います。
“自分が感じる音“で音楽を作ることは、作曲することや、既存の曲を編曲すること、も、その意味では 同じことのように思います。ですが、その時に良いと感じたメロディーや、アレンジでも、作った時を過ぎたり、 作った時と違った気持ちで聞き返したときに、何処かを変えたいと感じたり、さらに、より良いアイディアが、 生まれることもあるかもしれません。
jazzの場合、音は、一瞬のために、あると思います。ソロの演奏でさえ、同じ曲を、全く同じ状況で 演奏することはないでしょうから、その違いは、そのまま演奏として出て来るのだと思います。即興での演奏を 考えると、どんなに周到に段取りされた音でも、その時に使えるかどうかは、分かりません。 自分の音で、音楽を創る、ということでは、同じことですが、あらかじめ用意された音楽と、即興でやることは、 この点で、大きな違いがあると思います。
即興でなければ、だめなのです。
bluesの即興演奏が旨くなりたくて、もっと音数の多いjazz bluesを勉強したら きっと出来る。と思ったのが、jazzを聞き始めたきっかけです。
楽器はギターでした。困ったことに、ギターでblue noteを弾くと、頭に音が無くてもただスケールを 上下するだけで、演奏出来てるように感じる。でも、指を動かしてるだけなんです。 面白くない! 既存の 音に乗らずに演奏するだけでは、だめなのです。
自分の出したい音で演奏することが必要です。
その時でなければ思いつかない、自分の音で演奏出来れば良いわけです。
演奏の技術は、高いほど良いと思います。超絶技巧は、夢ですが、だいじなのは、 自分が満足できる演奏! シンプルなフレーズでも、bestのタイミングで演奏すれば、 心に響くと思いたいです。
jazzを好きになって、大分時間が経ったてみて思うのは、同じbluesでも、やっぱり自分が 好きで、演奏したいのは、jazzの方だな。と、いうことです。
もちろん、同じbluesと言っても、コードの種類から、順番まで、全然違いますが、
でも、 C-F-C-C,F-F-C-C,G-F-C-G. こんな普通の単純なbluesコードで演奏していても、jazz ミュージッシャンが演奏すると、やっぱりjazzらしい! jazzらしさは、どこにあるのでしょうか?
最近、何気なくDTMソフトを試してみると、思ったより簡単で、楽器がダメでも、 そこそこ本当の楽器と似たような音で、実際に自分では出来ないような演奏が出来るので、これが結構面白い。
恥ずかしいのですが、1曲作ってみたので、私の頭の中から出た音を(即興とは言えないですが)、聞いてみて下さい。
下のボタンをクリックすると音が出ます。(音量にご注意ください。)
(申し訳ないのですが、MP3でしか、用意できていません。)
演奏の中身はともかく、MIDI楽器を使わず、DTMソフトだけでjazzッポサを出そうとすると、 図らずもjazzらしさということについて、考えてしまいました。
音の要素(コード・旋律)も、時間の要素(リズム・テンポ・音の長さ・間)も、 jazzならではの特徴がありますが、もしかして、大きな決め手はintonationじゃ?
jazzの教本でもそうですが、8分音符は普通に♪♪♪♪と書かれていますが、この通りDTMソフトに 打ち込むと、とてもjazzの演奏にはなりません。
jazzの演奏では、特別指定が無くても、8分音符を続けて演奏するときは独特のイントネーションで演奏されます。
その独特のイントネーションが、ツー・チャカ・ツー・チャカと表現されるものです。
この独特の、ツー・チャカ・ツー・チャカは、【付点8分音符+16分音符】では無く、 【8分3連の真ん中を休符にしたもの】でもありませんでした(私の感覚です)。
やっと何とかそれらしくなったのが、32文音符と、同じ長さ の休符との組み合わせでした。
しかも、それに強弱が付く!!!
これを体で覚えない限り、どんなにいい音を出せても、jazzッポイ演奏は 出来ないのでは、と思いました。
この感覚を身につけるのは、よく・沢山聞いて、実際に演奏できる人の中に入って身に付けるしかないのかもしれません。(私は、そんな環境には無いのですが・・・。)
でも、その他のところなら、自分だけでも出来る。けっこう、一人でやってても、 楽しいです。だんだん、イイ音もでてくるし・・・。
jazzらしい演奏のことは、置いておいて、まずは、即興演奏。
即興演奏が出来なければ、jazzらしさも何も、出しようがありません。(でも、結局jazzらしく 出来なかったら、即興演奏が出来ても、意味ないナー・・・。アレッ)
それはともかく、即興が出来ない原因と、即興を出来る方法が解ればいいわけで。
そう考えてみると、
どれか一つでも欠ければ、演奏は出来ません。
しかも、即興となれば、それを、一瞬でやらないとならない。
曲の構成(コード進行)が解っていて、---常に頭にフレーズがあって、---出したい音にすぐ指が反応する。
これが出来れば、即興演奏は、出来るはずです。
自分の中に音が無いとしたら、これは致命的か?とは、思いましたが、その他は、練習で 何とか出来ることです。
では、音が頭の中に無かったら、ダメ、なのか?
でも、人の演奏を聞いて、良いと思ったのだから、もともと自分にとっていい音は 、自分の中にあるはずです。もし、そうでないとしても、聞いて良いと感じた音を、自分の音に してしまえば、それは、自分の音になることだ思います。
俺も、jazzを即興でやれる!!
そこからコツコツとやってきた事をページを変えて続けます。