即興演奏に必要だと思うこと(自分のフレーズが有る)

自分の音が出てきたら・・・

 終止形毎の演奏パターンに慣れてくるころには、ちょっとだけパターンに無い音が浮かぶように なってきました。

 演奏する為には、出したい音が思い浮かぶことは、もちろんですが、その音の高さ(階名)が分 かってないと演奏は出来ません。

 即興演奏では思いついた音を、瞬時(同時)に楽器で出さなくてはなりません。

 生まれつきのように、何も教えないのにそれが出来る人がいるようですが、私の場合は、 練習するしか、ありません。

 今思うと、自分の音が無いというよりは、音は有るのに、出しようが無かったのだと思います。

 絶対音が分かれば、そのまま楽器で音には出来るのでしょうが、<調や曲想>などは、主和音・ 主音に関わるものだと思うので、結局、浮かんだ音を、その時の主音からの高さに置き換える必要が あるはずです。

 それを、当たり前にやっている、演奏家は、やはりすごいと思います。

 未だにそうですが、音をコピーする時、以前は、何度も音を聞いて、その音に合う音を楽器を 鳴らしながら探したのですが、それからは、頭の中で音の響きから高さを考えるようにしました。 楽器は、使いません。始のうちは、本当に主音から、ド、レ、ミ・・・と言う風に、数えていま した。(笑)

 今は少しは慣れたこともあり、主音からの高さと言うより、曲全体の流れの中での響きから、 分かるようには、なってきました。

 長々と、書いてしまいましたが、この先は、自分の楽器を持ちながらの、練習に依るしか無いと思います。

 最後に、jazzらしさの一番のキモとも思える、jazz intonation のことをもう少しだけ書いてみます。

即興演奏に必要だと思うこと(jazz intonation)

 はじめにjazzらしさについて少し触れたのですが、 音を使って、もう少し突っ込んでみます。

 DTMで、曲に jazzの intonation をつけてみます。

 DTMは、音の長さやテンポが正確なので、intonationの変化が分かり易いです。

 下のボタンをクリックすると音が出ます。(音量にご注意ください。)

 (申し訳ないのですが、音源は、MP3でしか、用意できていません。)

 まずは、伴奏のみの演奏です。

 sample1

 jazzのintonationは、タン・タッカ・タン・タッカです。

 8分音符を、普通に演奏するとタン・タカ・タン・タカになります。これでやって みます。

 長さも強弱も一定の8文音符のメロディーをつけて演奏すると、こうなります。

 sample2

 jazzになりません。メロディーが、浮いてしまってます。

 タッカの雰囲気を出すために曲の1拍が、(8分音符2つ)の ところを、(付点8分音符+16文音符)に変えて、少し跳ねた感じで演奏してみます。

 sample3

 伴奏とは合って来ましたが、これでは跳ねすぎです。

 4分音符の長さを100%とすると、8分音符は、50%の長さです。 sample2は、1拍を(50%+50%)で演奏し、sample3では、(75%+25%)に割って演奏したこと になります。重たさを出すために、1拍を8分3連に割って、(8分3連2個分+8分3連1個) にしてみます。(66.6%+33.3%)の比率です。

 sample4

 かなりいい感じですが、私の感覚では、ほんの少しだけ、重たい気 がします。

 試しに、8分3連の真ん中を休符にしてみます。(33.3%+33.3%+33.3%)の比率です。

 sample5

 戻ってしまいました。軽すぎます。

 残るは、32分音符を使うしかありません。何通りかやってみて 、一番jazzに近いと思ったのが、(あくまで私のかんじ)これです。正直なところ、32分 音符がどうなってるかは、解りません。(*_ _) たぶん、(50%+50%)を32分音符1つ分の 長さ12.5%分前を長くして、(62.5%+37.5%)の比率になっているはずです。

 sample6

 これで、どうにかなっているでしょうか?大分雰囲気は、出たと思います。

 sample6の演奏に少し強弱を付けてみます。

 sample7

 私では、この辺が限界なようです。

 伴奏も含めて、全体にアドリブ演奏らしくしてみます。

 sample8

 intonationは、テンポに依っても変化すると思います。最後に、テンポを 落としたものと、早くした演奏を添付して、終わりにしたいと思います。

 実際に、試してみた結果では、(私の印象です。)テンポが遅い時は、弾み 気味に、早い時は、フラットな感じにした方が、よい感じに聞こえました。

 テンポを遅くした演奏。

 sample9

 少しモタッと、した感じの弾み方(表現が難しい)がいいと思います。 加えて、小節の頭より、チョットだけ早く出たり、遅らせるのも良い感じが します。この場合は、(66.6%+33.3%)をベースにしていますが、より、 弾んだり、フラットにしたりが混っています。

 テンポを早くした演奏。

 sample10

 ここで、もう1回(50%+50%)でやってみました。

 sample11

 やっぱり、違和感があります。

 (66.6%+33.3%)でも、もう1回。

 sample12

 これでも、良いと思いますが、少し古い頃の演奏に感じます。 新しい演奏の方が、だんだんフラットになってきていると思います。

 このあと、sample11の演奏(50%+50%)をさらにテンポを上げてみたのですが、 やはり、違和感がありました。(少しですが。)jazz演奏家は、この速さでも、ちゃ んとjazzらしく演奏しているんですねえ。ちなみに、私は、この速さでは、全く演奏出来ません。(*_ _)

 jazz演奏家って、スゴイです。

 jazz のintonation を身に付ける方法は、好く聴いて、沢山弾いて、出来れば他の人 に聞いてもらいながら、体で感じて憶えるしか無いように思います。

これで、jazz intonationのことは、終わりです。

追加の音ネタ(私のjazzへの思い)は、これで、終わりです。

ここまで、見ていただいて、

ありがとうございます。