DTMを使って、曲にjazzらしいイントネーションをつけてみます。
DTMは、音の長さやテンポが正確なので、変化が分かり易いです。
まずは、伴奏のみの演奏です。
sample1
jazzのintonationは、タン・タッカ・タン・タッカです。
8分音符を、普通に演奏するとタン・タカ・タン・タカになります。これでやって みます。
長さも強弱も一定の8文音符のメロディーをつけて演奏すると、こうなります。
sample2
jazzになりません。メロディーが、浮いてしまってます。
タッカの雰囲気を出すために1拍が、(8分音符2つ)の ところを、(付点8分音符+16文音符)に変えて、少し跳ねた感じで演奏してみます。
sample3
伴奏とは合って来ましたが、これでは跳ねすぎです。
4分音符の長さを100%とすると、8分音符は、50%の長さです。 sample2は、1拍を(50%+50%)で演奏し、sample3では、(75%+25%)に割って演奏したこと になります。重たさを出すために、1拍を8分3連に割って、(8分3連2個分+8分3連1個) にしてみます。(66.6%+33.3%)の比率です。
sample4
かなりいい感じですが、ほんの少しだけ、軽い気 がします。
試しに、8分3連の真ん中を休符にしてみます。(33.3%+33.3%+33.3%)の比率です。
sample5
さらに悪くなっちゃいました。
32分音符を使って何通りかやってみて、一番近い と思ったのが、これです。たぶん、(50%+50%)を32分音符1つ分の長さ 12.5%分前を長くして、(62.5%+37.5%)の比率になっているはずです。
sample6
大分雰囲気は、出たと思います。
sample6の演奏に少し強弱を付けてみます。
sample7
結構いい感じになりました。
伴奏も含めて、全体にアドリブ演奏らしくしてみます。
sample8
intonationは、テンポに依っても変化すると思います。最後に、テンポを 落としたものと、早くした演奏を添付して、終わりにしたいと思います。
実際に、試してみた結果では、テンポが遅い時は、弾み気味に、早い時は、フラットな感じにした 方が、よい感じに聞こえました。
テンポを遅くした演奏。
sample9
少しモタッと、した感じの弾み方(表現が難しい)がいいと思います。 加えて、小節の頭より、チョットだけ早く出たり、遅らせるのも良い感じが します。この場合は、(66.6%+33.3%)をベースにしていますが、より、 弾んだり、フラットにしたりが混っています。
テンポを早くした演奏。
sample10
ここで、もう1回(50%+50%)でやってみました。
sample11
やっぱり、違和感があります。
(66.6%+33.3%)でも、もう1回。
sample12
これでも、良いと思いますが、少し古い頃の演奏に感じます。 新しい演奏の方が、だんだんフラットになってきていると思います。
このあと、sample11の演奏(50%+50%)をさらにテンポを上げてみたのですが、 やはり、違和感がありました。(少しですが。)jazz演奏家は、この速さでも、ちゃ んとjazzらしく演奏しているんですねえ。
jazz演奏家って、スゴイです。
jazz のintonation を身に付ける方法は、好く聴いて、沢山弾いて、出来れば他の人 に聞いてもらいながら、体で感じて憶えるしか無いように思います。
これで、jazz intonationのことは、終わりです。